計画敷地:東京都港区
用 途:住居+接遇施設
構造規模:内装改修
延床面積:94.76㎡
共同設計:カガミ建築計画株式会社
遊びと仕事の迎賓館
ご家族の住む神戸と東京を行き来する「多拠点生活」を20年ほど続けられいる I T コンサルティング会社を経営する
お施主様にとって、本計画は2件目のマンション購入となりました。今回はセカンドハウスとしての質と資産性を高めるべく
建築家とのリノベーションをご希望されました。
プロジェクトを進めていた時期はコロナ禍の真っ只中で、当初から仕事場と生活拠点を兼ねた計画が念頭にありました。
特に外食の機会が減り、打合せや会食を行うことのハードルが高くなった事を逆手にとり「迎賓の場」として使える
ラグジュアリーな空間とし、ケータリングやテイクアウトを利用しながらお施主さま自らがセレクトしたワインと併せて
おもてなしをする「隠れ家」の拠点をイメージされておりました。
極力生活感を感じさせない非日常空間を目指した室内は、寝室以外の床はほぼ全面タイル張で仕上げています。
角部屋のリビングは外壁側を囲む開口部を通して都心の風景がパノラマ状にひろがり、非日常感を一層高めます。
エントランスからリビングに繋がる廊下は片面がメタリック成分の含有された左官となり、職人さんの手仕事の跡をあえて
残した存在感のある壁で仕上げ、温かみと妖艶さと与えています。
趣味であるハイエンドオーディオは、新たに加えた映像機器と照明コントロールを組み合わせ、演出効果を高めると共に
音楽やオーディオを介した交流の場として活用され、新たな人脈やビジネスチャンスを広げる機会にもつながっています。
リビングに面した寝室は仕事部屋を兼ねます。間仕切りはスチール枠とガラスを組み合わせたオリジナル製作品で
視線が抜けることよる空間の広がりを得ると共に、硬質な存在感とフレームワークが少しクラシックな印象を与えています。
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