スカイツリーを見上げる抜群の立地にあるショールームと倉庫を併設した住宅です。
アパレル関連の会社らしく、スタイリッシュな外観と、「ゲストへのおもてなし」を大切にする、お施主様の思いを実現した建物です。

最初にこの土地を見た時は、まずスカイツリーの巨大さに圧倒されました。
それと同時に、高層化の進んだ街並の中で、どの様に室内と周辺環境との関係を整理するかを最初に考えました。
6階建てのうち、４階までの部分には商品が置いてあるため、直接日が差し込まないよう、前面は壁に。
威圧的になりがちな大きな壁面は、織物の様な質感をイメージできる柔らかな表現とし、アパレルの会社にふさわしい、スタイリッシュな雰囲気を醸し出します。
壁側面に設けられたバルコニー付きの開口部は、どのフロアからも大きな荷物の出し入れを可能にすると共に、仕事の合間に一息付く時にはスカイツリーを見上げる事になるでしょう。

お施主様ご家族は、ご夫婦と3人の娘さんにご両親と妹さん、と女性比率が高かったため、将来みんなで並んで作業できるよう、広いキッチンと収納スペースを設けました。
住宅を設計する際には、住む人の暮らしや将来までを具体的にイメージして設計に取り込むよう心がけています。
開放的なデッキとつながる広々したリビングダイニングは、家族団らんの場や、ゲストを招いてのホームパーティーにも活躍することでしょう。
6階にはそれぞれの個室が配されており、子ども部屋は窓際のデスクと、その上のロフトスペースを長くとって、3人で仲良く分けて使えるようにしました。将来的には仕切りを入れることも可能です。
姉妹で服の貸し借りする様子を想像して、クローゼットは大きく1か所にまとめています。
ウッドデッキを敷き詰めた屋上スペースは、住居用の玄関スペースから、外階段を使って直接屋上に出られるので、ゲストが訪れた際も靴を脱ぐ必要がなく、案内もスムーズになるよるよう動線を確保しました。
今年も、この特等席にたくさんのゲストが訪れ、隅田川の花火に歓声を上げる日が間もなくやってくるでしょう。