計画敷地:神奈川県横浜市
用 途:専用住宅
構造規模:木造軸組構法 地上2階建
敷地面積:214.69m2
建築面積:107.12m2
延床面積:158.27m2
パティオを考える
綿密な都市計画によって作り上げられた街区と北側道路の屈曲点により、開けた視界を持つ今回の計画地は良好な周辺環境を備えています。この良質な条件を念頭に敷地の内側をいかに豊かな空間に昇華させるかに注力しました。
全ての中心に位置するパティオによって享受できる、プライベートな外部空間との密接な関係性を幾つもの建築的な仕掛けと作り込みにより再現しました。
様々な自然の移ろいを身近に感じる事は、知らず知らずのうちに感性が刺激されるような日常生活に結びつくと考えます。
太陽の傾きによる季節、時間の変化、風の流れによって揺らぎを伴う水盤と樹木の葉や枝、光と影が織りなす様々なシーン、これらは常に変容し、同じ光景に二度と出会えない様な常に新しい発見と対峙する事がのぞめます。それらを内包したパティオにはきっと外界と異なった時間の流れが生まれる事でしょう。
テーマの中心はパティオになりますが、敷地外からそこへ繋がるまでの過程も、その在り方に大きな影響を与えると考えました。
具体的には門扉から玄関、そしてパティオまでのアプローチを一体の場面転換の場として計画します。これら全てを有機的に関係づける事により、劇的な中にも飽きのこない、実のある空間が生まれるものと考えます。
様々な関係性を丁寧に読み解き、それらを有機的に結びつける事[ADJUSUTMENT]により、地に根ざした良質な空間を生み出したいと考えました。
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