基礎工事の工程:掘削工事_大津K-HOUSE=in the compound=

前回は地盤改良の様子について記しましたが、今回はいよいよ建物本体の工事に取り掛かる段階に入って来ます。

祠ありきの建物位置:縄張りの中では、実際に敷地内での建物位置を、ロープを張って確認する作業を行いました。地盤改良の孔はこれを元に行っておりますが、その位置関係は㎜単位での精度が求められている訳ではなく、大きくずれない範囲で工事が行われていれば良いというものでした。これは、地盤改良はあくまでも建物が接する土の状態を改善しているものなので、いってみれば建物本体をつくるための準備段階です。建物そのものは、より精度の高い寸法管理が求められるため、正確は位置出しが必要になります。

地面は平坦ではなく高低差もあるため、その影響を受けない様な正確な寸法を出すためには、地面よりも上で採寸する方法が取られます。これを、水盛り、遣り方といった専門用語で我々は読んでおりますが、空中に水平に設けられた水貫に水糸を張って記します。この水糸の位置が、建物が立ち上がって来た際の柱の中心が載る位置になる訳です。これらはあくまでも基礎ができ上がるまでの仮設になりまして、後に撤去されます。また高さ方向に関しても基準となる動かないもの (多くの場合は標石を選びます) を元に位置だしを行い、これを元に正確な基礎底の位置を確認しておきます。

上記一連の寸法を元に、いよいよ土を掘削してゆきます。平面的な位置と断面的な深さを重機(小型のユンボ)で掘りますが、大胆にして繊細な作業が行われています。

写真は概ね掘削が終わり、基礎の底にあたる部分になりますが、所々見える円形状のものが、地盤改良部分の頭です。この掘削される深さを想定して地盤改良が行われていたのが、良く判ります。

この後に、砕石を敷き詰めて、基礎の鉄筋コンクリートが載るための下地を作ります。基礎梁の底には、捨てコンクリートが打設され、鉄筋工事に備えます。

土間になる部分は、地面からの熱の伝わりを遮断するために、断熱材が敷き詰められます。防湿シートで覆い、次の工程へと移ってゆきます。

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