基礎工事の工程:鉄筋工事_大津K-HOUSE=in the compound=

今回は基礎工事での重要な工程である鉄筋工事についてです。

遣り方によって定められた建物位置に合わせて、基礎を作ってゆきます。基礎は多くの場合、鉄筋コンクリートで作られます。この鉄筋コンクリートは、単語としてはご存知の方も多いと思います。鉄筋(鉄の棒)とコンクリートを組み合わせて作る材料になります。

少し専門的な話になりますが、なぜ鉄筋とコンクリートを組合せるのでしょうか。これには様々な理由があります。

1.物理的(構造力学上)な理由

2.化学的な理由

3.材料工学的な理由

それぞれを少しばかり掘り下げてみましょう。

1.物理的(構造力学上)な理由

建築は地震や風といった自然の力が加わった場合でも、壊れない様にする必要があります。建物を支える構造物として使う材料は、それらの条件を満たすために効果的に使われる必要があります。外からの力が加わり建物が変形する時に、様々な部位を曲げる力が掛かるのですが、この時に材料には、「圧縮される力(=圧縮力)」と「引っ張られる力(=引張力)」が加わります。この圧縮力に対してコンクリートは有効に働くのですが、引張力に対してはあまり効果的に働きません。鉄はこれとは逆に引張力に有効に働くのですが、圧縮力は苦手としています。この双方の長所を組み合わせて短所を補っているのが鉄筋コンクリートといえます。

2.化学的な理由

鉄は酸化する事で錆びます。錆びる事により材料の強度が落ちて行く事になり、建築を支える構造材料としては、それを防ぐ必要があります。学校で習った化学で酸性とアルカリ性の話があったと思いますが、コンクリートを構成する材料[石灰、石、砂、水]はアルカリ性を示します。この性質を利用して、コンクリートが鉄筋を包み込むことによって、鉄の酸化を防ぐ事ができます。

また、コンクリートは石灰と水が化学反応をおこして硬化してゆきます。固まった後は基本的には水に溶ける事はなく、耐候性が高い材料です。ある程度の水の浸透は考えられるため、鉄筋をくるむコンクリート部分の厚みが重要になり、これを専門用語で「かぶり厚」といいます。このかぶり厚の管理は、鉄筋コンクリート工事の重要な項目とされています。

3.材料工学的な理由

材料は温度の上昇に伴い伸び、下降によって縮みます。地球上の様々な素材が微小な範囲で伸び縮みを繰り返しているのですが、その伸縮の仕方(長さや温度分布、割合など)はそれぞれ異なっています。そんな様々な素材の中でも、とりわけ鉄とコンクリートに関しては熱膨張率がほぼ一致しているのです。これはある意味奇跡でしょう!これを組み合わせようと考えた方の発想がまた素晴らしいです!!

といった具合に、運命的な組合せである鉄とコンクリートを実際の建物では、まず鉄筋を配置します。鉄筋の種類(鉄の種類、直径、形状)、間隔、本数は設計段階で構造計算によって定められているため、現場ではそれが間違い無く配置されているかの確認が必要です。また、先程の「かぶり厚」の管理も重要で、最終的にコンクリートの中に埋まる様に必要箇所にはスペーサーを入れる等、位置調整を行ってゆきます。

スラブ(床の事です)、梁部分では、配筋の仕方も異なるため、その状態を確認し写真に記録してゆきます。

また、建物内部から外に抜けてゆく設備関係に関しても、鉄筋をよける様に配管を設置しておき、コンクリートの打設に備えます。

■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編

00.大津で東京の設計事務所が設計・監理をする-出会う-

01.定年を控えた単身赴任後の家をリフォームするか建替えるか

02.遠隔地で行う家づくり ハウスメーカーと設計事務所の違い

03.近畿地方の家を東京で設計する

04.遠隔地の設計で建設費用を抑える方法1

05.遠隔地の設計で建設費用を抑える方法2

■大津K-HOUSE=in the Compound= 現場監理編

00.地鎮祭_大津K-HOUSE=in the Compound=

01.祠ありきの建物位置:縄張り

02.建物を支える地盤を考える

03.基礎工事の工程:掘削工事

04.基礎工事の工程:鉄筋工事

05.基礎工事の工程:打設工事

基礎工事の工程:掘削工事_大津K-HOUSE=in the compound=

前回は地盤改良の様子について記しましたが、今回はいよいよ建物本体の工事に取り掛かる段階に入って来ます。

祠ありきの建物位置:縄張りの中では、実際に敷地内での建物位置を、ロープを張って確認する作業を行いました。地盤改良の孔はこれを元に行っておりますが、その位置関係は㎜単位での精度が求められている訳ではなく、大きくずれない範囲で工事が行われていれば良いというものでした。これは、地盤改良はあくまでも建物が接する土の状態を改善しているものなので、いってみれば建物本体をつくるための準備段階です。建物そのものは、より精度の高い寸法管理が求められるため、正確は位置出しが必要になります。

地面は平坦ではなく高低差もあるため、その影響を受けない様な正確な寸法を出すためには、地面よりも上で採寸する方法が取られます。これを、水盛り、遣り方といった専門用語で我々は読んでおりますが、空中に水平に設けられた水貫に水糸を張って記します。この水糸の位置が、建物が立ち上がって来た際の柱の中心が載る位置になる訳です。これらはあくまでも基礎ができ上がるまでの仮設になりまして、後に撤去されます。また高さ方向に関しても基準となる動かないもの (多くの場合は標石を選びます) を元に位置だしを行い、これを元に正確な基礎底の位置を確認しておきます。

上記一連の寸法を元に、いよいよ土を掘削してゆきます。平面的な位置と断面的な深さを重機(小型のユンボ)で掘りますが、大胆にして繊細な作業が行われています。

写真は概ね掘削が終わり、基礎の底にあたる部分になりますが、所々見える円形状のものが、地盤改良部分の頭です。この掘削される深さを想定して地盤改良が行われていたのが、良く判ります。

この後に、砕石を敷き詰めて、基礎の鉄筋コンクリートが載るための下地を作ります。基礎梁の底には、捨てコンクリートが打設され、鉄筋工事に備えます。

土間になる部分は、地面からの熱の伝わりを遮断するために、断熱材が敷き詰められます。防湿シートで覆い、次の工程へと移ってゆきます。

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04.遠隔地の設計で建設費用を抑える方法1

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00.地鎮祭_大津K-HOUSE=in the Compound=

01.祠ありきの建物位置:縄張り

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03.基礎工事の工程:掘削工事

04.基礎工事の工程:鉄筋工事

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建物を支える地盤を考える_大津K-HOUSE=in the compound=

以前のブログ「原風景に想うこと3」で記しましたが、今回の敷地は琵琶湖に至近の旧東海道沿いに位置しています。現在の湖岸は埋立て行われているため、かつての琵琶湖は、もう少し陸側まで広がっていました。街道沿いには街並が続きすっかり市街化されていますが,地中はどちらかというと水を多く含んでいる軟弱な地盤である事が地盤調査の結果、判りました。

今回の地盤調査はスウェーデン式サウンディング試験により、確認を行いました。表層は軟弱でしたが、概ね1.5M掘り下げた位置に支持地盤となる層が確認できたため、その間に地盤改良を加える事となりました。地盤改良とは地面に孔を開け、その中の土とセメント系の固化材を混入し、円柱状に支持を何本も作って建物を支える工法です。今回の円柱は直径500ミリのものを、建物の基礎下に合計52本設けました。

添付図は、建物基礎形状を示した施工図です。

平面形状の中に、破線で番号を振られた小さな円が多数描かれていますが、これが地盤改良を行う位置になります。基礎の直下と、ベタ基礎(土の上を覆うコンクリートの床板)部分で重量が均等に分散できる様に配されています。

平面の周りに描かれているのは、基礎の断面図になります。ベタ基礎の高さが室の用途によって変えている様子が判ると思います。これは、床下に空間が不要な箇所は、床板を上に設定し、土の掘削量とコンクリート量を軽減する事に役立っています。この凹凸に合わせる様に、地盤改良の柱状体の天場は管理し、床板を受ける必要があります。また、地中梁の深さによっても、柱状体の仕上がり高さは管理する必要があるため、施工に先立つ計画がとても重要になるのです。

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祠ありきの建物位置:縄張り_大津K-HOUSE=in the compound=

地鎮祭を無事に迎える事ができた様子を前回のブログでご報告させて頂きましたが、祭事と併せて「縄張り」の確認を行いました。これは、敷地の中で建物が実際にどこに建ち、どれくらいの大きさになるかを、ロープで地面に示し、図面との整合と、設計内容を実地に再現する際に問題があるかなどの確認を行うものです。お施主様、設計者、施工者の3者による立合い確認を行うため、着工前のタイミングとしては、地鎮祭に前後して行う事を多くなります。

今回の敷地には、南側の敷地境界中ほどに祠があります。この祠を玄関へのアプローチで拝める様に建物の配置計画を行いました。建屋本体と袖壁に挟まれたアプローチは細い露地状になっています。祠はこの袖壁の一部に設けられた開口から臨めます。

縄張りでは、この祠の位置と袖壁、開口の位置を実際の大きさと向きで確認しました。計画時に想定していた祠の位置と、実際の位置に若干のズレがあったため、開口の位置を調整する事にしました。

また、袖壁の基礎が祠、埋設配管に干渉する可能性があることが判り、基礎形状を調整する事にしました。詳細な敷地測量を行っていればこの様な事は無いのですが、今回はそれを行う事ができなかったため、臨機応変に対応する事が必要になりました。

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地鎮祭を行いました 大津 K-HOUSE=in the Compound=

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/25」を一部加筆したものです。

当初のご希望を可能な限り生かしながら、更なる大ナタをふるい、何とかご予算内で実現できる姿にまとまりました。途中に中断が入った事もありましたが、気がつけば4年近くが経っておりました。

今回工事をご担当頂ける富田建設さんは、主に設計・施工で住宅を作られておりますが、設計に対する能力も高く、当方の意図を良く読み取って下さりながら、コストを抑える事に大変ご協力頂きました。本当にありがとうございます。

紆余曲折がありましたが、おかげ様で本日、地鎮際を取り行う事ができました。

工事を始める前に、土地を利用させてもらう許しを得るための地鎮祭。感慨もひとしおと云いたい所ですが、いよいよこれからが良い家づくりへの本番がスタートするという事で、緊張感と期待感で頭の中が一杯です。何とか完成まで走りきり、また次回のバトログでご報告が出来ればと思います。

1週間のおつき合い、誠にありがとうございました。

追記2017/05/22:その後、多少の天候不良もありましたが、工事は順調に進んでおります。引続き工事記録もアップしてゆこうと思いますので、ご拝読頂けますと幸いです。

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01.祠ありきの建物位置:縄張り

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遠隔地の設計で建設費用を抑える方法2

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/25」を一部加筆したものです。

減額を盛込んだ実施設計を何とかまとめ、概算見積を行った施工者にいよいよ本見積りを取る事になりました。基本設計時の予算超過を受けて、施工面積の削減や、中庭を無くす事による建物構成の簡略化、材料の見直しなど減額要素が加わるため、概算見積りよりも安価な金額が出て来る事が予想されました。

ところが、1社に関しては、概算見積り時と殆ど変わらない金額積み上げが、別の1社は見積内容に落ちがある箇所が散見されるなど半ば辞退するような内容でした。最後の1社は希望予算に近づけるために、熱心に調整を行ってくださりましたが、結果的に折り合う事が出来ず、更なる計画の見直しを行う必要が出て来ました。

しばらくの休止期間がありましたが、新たな施工者をお客様からご推薦頂き、減額提案を協議しながら仕切り直しを行う事になりました。

  1. ご要望の見直し
  2. 面積のさらなる減少
  3. 屋根形状を寄棟から切妻に変更
  4. 素材の変更
  1. 特にご要望によってグレードを高めていた水廻り設備に関しては、仕様の見直しを頂き、10%の圧縮を行いました。
  2. 建物サイズをもうひとしぼり小さくし、ほんの数十万円ですが減額を加えました。
  3. 最も大きな変更になりました。これにより、屋根面積はさほど変わりませんでしたが、木軸の材料費と大工手間の減額効果が高く、外壁の増加分を差し引いてもおつりが来る程でした。
  4. 材料関係のメーカー指定を極力排し、施工者さんが安く仕入れることのできる代替品に置き換えました。また、仕上のグレードも可能な限り性能を確保しながら減額に結び着ける様に調整致しました。

上記の変更と、何よりも施工者さんの心意気と密なコミュニケーションを取る事によって、本見積りを行った最安値から、さらに15%圧縮した金額(概算見積時からは概ね29%の圧縮)で契約に漕ぎ着けることができました。ここまでおつき合い頂きましたお施主様を始め、多くの施工者さんのご厚意に改めて感謝致します。本当にありがとうございました。

■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編

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遠隔地の設計で建設費用を抑える方法1

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/24」を一部加筆したものです。

初回ご提案の内容は、おかげ様でお客様に気に入って頂く事ができました。幾つかのさらなるご要望を元に手直しを加えた上で、引続き内容を詰めて行く事となりました。ただ、手放しで進められる訳ではなく、ご予算とのバランスには少々懸念が残りました。特に今回は、大津で施工者を新規に探す必要があります。過去に仕事を一緒に行った事のある施工者であれば、図面に描かれている内容が、現場でどのように納まりが付いてゆくかの予想がある程度できますが、始めての場合はそうは行きません。見積を行う際に、図面だけでは見えて来ない設計者と施工者の間の調整事に保険を掛ける意味で,金額が高く出てくる可能性が考えられました。

そういった想いはお客様とも共有できていたため、詳細の設計を進めて行く前に、ザックリとした金額の掴みを行いたいと思い、先日のバトログでも書かせて頂きましたが、基本設計の段階で「概算見積り」を行う事にしました。これに関しては、地元で候補となりそうな施工者を3者ほど選定し、相見積をとりました。結果的には、この予想が的中した感じで、東京での相場より高めに見積が上がって来たため、設計の見直しに取り掛かりました。減額に向けての有効な手段として

  1. 床面積を減らす
  2. 外壁の面積を減らす
  3. 仕様を変更する

といった事が考えられます。

  1. に関しては、お施主様のご要望による条件と少なからず調整が必要になります。特に、リビング、キッチン、ダイニング、個室といった部分は、実際に家ができ上がった後に、直に接する空間(気積)となりますので、十分なお話しあいを行いました。また、玄関、廊下、階段などの共用部をコンパクトにする事で、全体の面積は概ね17%圧縮する事ができました。
  2. 今回のケースでいえば中庭がある事により、外壁面積は増えておりました。そもそもの始まりが中庭のある模型にご興味を頂いた事からスタートしていたため、これを無くす事は非常に大きなご判断を頂く事になると考えておりました。ところが何と、お客様から発想の転換となるご提案頂く事になります。外部の様な明るさを持った、吹抜けを玄関部分に取入れ、2階リビングと大型ガラスで繋げるといったものです。上記1の面積減と併せた外壁の工事金額は概ね40%、建具関係で概ね18%圧縮することができました。
  3. 仕上材や設備のグレードにも見直しを掛けました。特に仕上材に関しては同じ材種でコストを下げると、単にグレードダウンする事になりますが、素材を置き換えながら性能と意匠性を担保しコストダウンを図るVE(バリューエンジニアリング)を我々は提案致します。これには経験則が非常にものをいいますので、ある意味、その設計者の力量が試される事にもなります。

上記トータルで、工事費全体としては14%程度の減額が見込まれました。この様な段階を踏みながら、主要な部屋は残しつつ、更新したPLANができ上がりました。これを元に実施設計に取り掛かりましたが、工事契約に向けては、さらに越えなければならないハードルが幾つも待ち受けておりました・・・。

■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編

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■大津K-HOUSE=in the Compound= 現場監理編

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03.基礎工事の工程:掘削工事

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近畿地方の家を東京で設計する

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/23」を一部加筆したものです。

設計に取り掛かるにあたり、お客様のご希望を伺う事は全ての始まりになります。今回ご縁を頂いた大津のお客様は、自由が丘の模型展でお知り合いになった事は既にお伝え致しました。イベントでは数組の建築家が模型と写真を持ち寄って、どのような仕事を行ってきたかのご説明も行っているのですが、この時に持参した「中庭」のある案件の模型にご興味を持って頂いた事が、直接お声掛けを頂くきっかけとなりました。家づくりを行う上でのご要望は、前々回のバトログ「定年を控えた単身赴任後の家をリフォームするか建替えるか」で書かせて頂きましたが、建物計画上の主なご希望は以下のとおりでした。

  1. 建物は木造2階建て
  2. 中庭を取り囲む様に部屋を配置したい
  3. 2階にリビング、キッチン、ダイニング、水廻り、寝室を設ける
  4. 1階に和室、子供部屋、車庫(2台駐車)

特に2階には日常的に使う機能をまとめ、上下移動を少なくしたワンフロアでの生活を望まれていました。これらのご要望を頂くのと併せて、実際に敷地を拝見させて頂く機会を持ち、どのように計画に盛込むかを模索する事になります。敷地周辺のフィールドワークは、2013年のバトログ「原風景に想うこと3」でも書かせて頂きましたので、併せてご覧頂けますと幸いです。

敷地は間口がより奥行が深い町屋独特の地形で、現在のお宅は、前面道路に面して建っており、母屋を挟んだ反対側に庭がありました。この庭部分に新居を計画します。ご要望の2台分の車庫(並列駐車)を道路側に設ける事により、建物の間口方向の幅はある程度、定まって来る事になりました。これに中庭、母屋、さらに奥庭を並べてゆき側面にアプローチの通路で繋げる事で、空間構成も町屋をイメージさせるものとなりました。2階は中庭を囲む様にリビング、ダイニングを配し、来客の見込まれるキッチン周りは、道路側に広めのテラスを設け、2面からの採光が望める明るい空間としました。よりプライベート性の高い寝室と水廻りは奥庭に面しています。

  • 所在地:滋賀県大津市
  • 構 造:木造在来工法地上2階
  • 用 途:専用住宅

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遠隔地で行う家づくり ハウスメーカー、工務店と設計事務所の違い

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/22」を一部加筆したものです。

家づくりをスタートされる時に、どこに仕事を依頼するかの選択肢が幾つかある事は皆様も既にご存知かもしれません。我々の様な設計事務所に仕事を依頼する以外にも、ハウスメーカーや工務店、建設会社に設計から依頼される方は多いと思います。

今回のテーマである現在の居住地と施工計画地が離れている場合、上記の選択肢である、ハウスメーカー、工務店、建設会社に仕事を依頼した場合、どのような進み方をするでしょうか。

全国区をカバーする大手ハウスメーカーは、各地に営業所を持ち、設計・施工とも、どの場所、地域においても対応が可能でしょう。例えば、東京で打合せを行い、施工段階では敷地最寄りの施工チームが受け持つ様なイメージになります。間取りや仕様に関しても,メーカー独自のルールが定まっているため、一定水準を保った住宅ができ上がる事は間違いありません。ただし、共通ルールが多い分、選択肢の自由度は制限される事にはなります。

工務店、建設会社の場合は、地域に根ざした仕事を行っている事が多いため、計画敷地へ工事に出向く事が出来る距離感が重要になります。打合せにも、ある程度の移動条件が加わる可能性があります。また、設計より施工を重視する傾向にあります。設計段階での打合せは移動距離を伴う可能性が高く、その心構えが必要になるでしょう。

今回の大津での計画では、打合せの窓口を担って下さった旦那様に合わせて、東京で設計段階での物事が決まってゆきました。設計事務所ならではの提案力とお施主様のご希望を柔軟に、多く盛込む事ができるという事は大きなメリットといえるでしょう。設計事務所は基本的には施工ができないため、工事に関しては地元の施工者にお願いする事になります。工事段階においては、お施主様の代わりに専門的な目で施工会社の仕事ぶりを確認、指導する事ができ、より良い住宅を作る一助になります。

ただ、この様に設計事務所に依頼する事はメリットばかりではありません。まず、契約に関しては、設計契約と工事契約をそれぞれ結んで頂く必要があり、ワンストップで全ての契約が完了する設計・施工のハウスメーカーや工務店より手間が掛かります。下図は当初の工程表になります。流れとしては、設計契約を結んだ後に、設計を進め、図面が揃った段階で、施工者に見積を行い、金額が折り合った後に、工事契約となります。設計段階では、目標予算を元に進めて行きますが、施工者に見積を取る段階まで、正確な金額が判らないと行った事になります。この辺りのご予算と設計内容の齟齬を防ぐため、我々は設計途中に概算見積りを取る事を行います。下図の赤文字の通り、概算見積りを行った後に、設計内容の見直しを行ってから実施設計を行い、本見積りへと進みました。

今回のケースでは慎重に事を進めたのですが、実際には知り合いが殆ど不在の関西での初仕事であった事もあり、少なからず困難が待ち受けておりました・・・。

■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編

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定年を控えた単身赴任後の家をリフォームするか建替えるか

この投稿は建築家31会のブログリレー「ばとろぐ_2017/03/21」を一部加筆したものです。

ブログを書いている本日は2017年の3月ですので、お施主様とお会いしてから既に4年近くが経とうとしています。実は紆余曲折がありまして、来週末に地鎮祭を行うという、まさに現在進行形のお宅になります。前回シリーズのバトログでご紹介した[PLUS自由が丘]も「建築家サロンin自由が丘」の会場のご近隣にお住まいになられているお客様からご縁を頂きましたが、今回ご紹介する[K-HOUSE=in the Compound=]も、ご自宅から駅までの通りすがりに、たまたま模型展をご覧になられた事から始まっています。

概ね40年前にご自宅を大津に建てられ、現在は旦那様が単身赴任で東京にお住まいになり、週末に帰省されております。数年後に控えた定年退職と、お二人のお嬢様がご結婚を機にご自宅から出られるなど、生活を取り巻く環境の変化に合わせて、住まい方を見なおすタイミングが訪れていました。お話しを頂いた当初は現在のお住まいにフルリフォームを掛けるか、新たに一戸建てを建てるかで比較検討をされておりました。その中で実現されたいポイントは概ね以下になります。

1. 部屋数や収納量などをこれからの生活スタイルに合わせたい

2. お料理の好きな奥様が快適に使えるキッチンをつくりたい(お料理教室も行いたい)

3. 断熱性能を上げたい

4. 特に玄関を明るくしたい

5. 工事金額は抑えたい

上記のご希望に対して、フルリフォームと新築のメリット・デメリットを比較し、最終的には以下のポイントで新築される事を選択されました。

1. →リビング、ダイニング、キッチンを一体にした、広めの一室をご希望になり、構造フレームの制約のあるリフォームでは理想的な空間を得るのが難しかった。生活を主に2階フロアで完結したいといったご要望もあり水廻りを現在の1階から移動する必要があった。

2. →収納量を増やすと共に、お料理教室での使用を見越した対面式キッチンを計画。7脚の椅子を設けるダイニングテーブルと組み合わせるための間取りを確保する必要があった。

3. →近年の断熱性能基準に合わせるためには、内装を全て剥がし、断熱を強化する必要があり、建物の基本構造から手直しする必要が生じた。

4. →明るさと同時に、玄関の広さを確保する事が望まれた。

5. →上記の内容を加味してリフォームを行うと工事金額が新築とあまり変わらなかった

さらに今回は、敷地にゆとりがあり、建替えではなかった事も新築を選ばれた大きな要素の一つといえるでしょう。工事中も仮住まいを確保する必要も無く、新築部分の引渡しが完了した後に、引越のための梱包なども最小限に抑えながらマイペースで少しずつ家財道具を移し、最終的には現在のお宅を取り壊せば良いといった流れは、毎日の生活に大きな負担が掛からない事も、新築を行う上でのハードルを下げた様に思われます。

建替えを行った場合の進行フロー

■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編

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