今回は基礎工事の最後の工程であるコンクリート打設工事についてです。
鉄筋工事と並行して、コンクリートを流し込むための準備を進めます。コンクリートは硬化するまでは流動体のため、何かしら板状のもので塞き止め、硬化後の形を定める必要があります。これを型枠と呼ぶのですが、多くの場合は木材(合板,角材など)で作られます。住宅の基礎部分に関しては、高さがある程度決まっている事もあり、鋼製の型枠を使う事が多いです。これは耐久性が高いため使い回しが効く事と平滑面の精度が高いため仕上がりの良さが期待できるためです。もちろん、立て込みの精度と適切な打設が欠かせませんが、施工材料として優れています。
基礎形状にもよるのですが、今回の現場では、3回に分けてコンクリートを打設しました。
1回目:ベタ基礎(床下空間がある所の底盤)部分
2回目:基礎立ち上がり部分、車庫床部分
3回目:土間(コンクリート仕上)部分、残り全て
写真はベタ基礎部分のコンクリートを打設している様子です。主に底にあたる部分にコンクリートを平滑に流し込んでいます。写真右側の職人さん2人がコンクリートを流してこんでおり、左の方が,流し込んだ部分のコンクリート表面を平滑にするための左官を行っています。数時間で凝結が始まりますので流し込みを追いかける様に左官が進んでゆきます。
底盤部分のコンクリートが硬化した後、立上り部分の型枠(写真のグレー色は鋼製型枠)の立込みと併せて、アンカーボルトの設置を行います。アンカーボルトとは、コンクリートの基礎と上に載って来る木構造部分を緊結するための太いネジで、基礎の中に所定の長さを埋め込みます。写真の金色の金属棒がそれになりますが、直径の違いで埋込長さ、全長が変わります。下端が折り曲げられていますが、これは引き抜き強度を上げている事と、全長よりも基礎高さが低いケースが多いためです。
立上り部分の打設後の様子になります。基礎の中からアンカーボルトの上部が出ている形になります。この後、立上がり天場を平滑にするレベラーを流しこみ、打設工事が完了となります。
■大津K-HOUSE=in the Compound= 設計編
01.定年を控えた単身赴任後の家をリフォームするか建替えるか
02.遠隔地で行う家づくり ハウスメーカーと設計事務所の違い
■大津K-HOUSE=in the Compound= 現場監理編
00.地鎮祭_大津K-HOUSE=in the Compound=
02.建物を支える地盤を考える
03.基礎工事の工程:掘削工事
04.基礎工事の工程:鉄筋工事
05.基礎工事の工程:打設工事